相場・敷金返還率・よくあるトラブルと対策
8.9万円
平均家賃
6.8万円
平均退去費用
42%
敷金返還率
460万戸
賃貸住宅数
4.2年
平均居住年数
東京都は日本最大の賃貸市場であり、賃貸住宅数は約460万戸に達します。平均家賃は約8.9万円ですが、港区・渋谷区で15〜20万円、世田谷区・杉並区で8〜10万円、足立区・葛飾区で6〜7万円と、区によって大きな差があります。毎年3月の退去が特に集中し、管理会社の対応が雑になりがちです。「東京ルール」の存在が借主保護の強みですが、ルールの存在を知らない借主も多いのが実情です。
東京都の退去費用は平均6.8万円で全国最高水準です。ただし「東京ルール」の適用により、適切に交渉すれば全国平均以下に抑えられるケースも少なくありません。敷金からの精算が一般的で、敷金を超える追加請求は「東京ルール」の説明義務違反を指摘できる場合があります。3月の退去ラッシュ時は一律の「退去費用パック」を提示する管理会社もありますが、個別の損傷状態に基づく精算を求める権利があります。
東京都は都市のヒートアイランド現象により夏季の気温が周辺県より2〜3℃高く、エアコンの長時間稼働が不可避です。エアコン周辺の壁面変色や結露は通常の使用に伴う損耗です。冬季は比較的温暖ですが、北向きの部屋や地階では結露・カビが発生しやすく、特にワンルームマンションでは換気が不十分になりがちです。多摩地域は都心部より寒暖差が大きく、結露リスクがやや高い傾向にあります。
東京都では「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン(東京ルール)」が制定されており、重要事項説明時に退去時の費用負担について書面で説明することが義務付けられています。これは全国の中でも借主保護が手厚い制度です。敷金1〜2ヶ月・礼金1ヶ月が標準ですが、敷金ゼロ・礼金ゼロの物件も増加しています。都心部ではオーナーチェンジ物件が多く、管理会社が変わった際に退去条件が変更されるケースに注意が必要です。
物件の間取り・タイプによって退去費用の目安は異なります。東京都の物件タイプ別の注意点と対策を確認しましょう。
POINT: 退去前にキッチン・浴室を重点的に清掃するだけで、1〜2万円の減額が見込めます。
POINT: 各部屋の入居時の状態を写真で記録しておくことが最も効果的な対策です。
POINT: ファミリー物件では居住年数が長いほど減価計算で有利になります。6年以上居住なら壁紙の残存価値は1円です。
退去のタイミングによって、退去費用や手続きの注意点は異なります。東京都で退去を検討中の方は、時期に応じた対策を確認しましょう。
引越しシーズンの退去費用
湿度とカビの退去費用リスク
閑散期の退去メリット
東京都では入居時に退去費用の負担について書面で説明する義務があります。この説明がなされていない場合、退去時の特約の効力を争うことができます。入居時の重要事項説明書を確認し、退去費用の説明がなかった場合は都の賃貸ホットラインに相談しましょう。
3月の退去集中期に、物件の個別状態を確認せず一律の「退去費用パック」を提示するケースがあります。退去費用は実際の損傷に基づいて算出されるべきであり、一律請求は不当です。見積もりの内訳明細を必ず要求しましょう。
東京では「退去時のクリーニング費用は借主負担」とする特約が広く使われています。この特約は、金額が明示されており入居時に説明・合意されていれば有効ですが、「クリーニング費用は実費精算」のような不明確な特約は消費者契約法で無効になる可能性があります。
東京都住宅政策本部が運営する「賃貸ホットライン(03-5320-4958)」では、退去費用に関する無料相談を受け付けています。専門相談員が東京ルール・国交省ガイドラインに基づきアドバイスしてくれます。平日9:00-17:00。
入居時に受け取った「賃貸住宅紛争防止条例に基づく説明書」を退去前に再確認しましょう。ここに記載された負担区分が退去精算の基準になります。書面がない場合は説明義務違反を主張できます。
東京は物件数が多く管理会社の対応もさまざまです。退去立会い時は必ず写真・動画で全室を記録し、指摘箇所をその場で確認しましょう。書面でのサインは内容を十分に確認してからにしてください。
東京都住宅政策本部 賃貸ホットライン
03-5320-4958
平日9:00-17:00。23区それぞれにも区の消費生活センターあり
東京都の退去費用の平均は約6.8万円ですが、物件のグレード・エリアで大きく差があります。ワンルーム・1Kで4〜7万円、1LDK〜2LDKで6〜10万円、3LDK以上で10〜15万円が目安です。港区・渋谷区の高級物件はさらに高額になりますが、ガイドラインに基づく減価計算は同様に適用されます。
東京都の「賃貸住宅紛争防止条例」に基づく借主保護のルールです。入居時に退去費用の負担区分について書面で説明する義務を貸主側に課しています。通常損耗は貸主負担であること、特約がある場合はその内容を明示すること等が定められています。この説明がなされていない場合、退去時の特約の効力を争うことができます。
敷金ゼロでも国交省ガイドライン・東京ルールの適用は変わりません。通常損耗は貸主負担です。ただし、敷金がないため退去費用は全額現金精算になり、クリーニング特約がある場合はその金額を退去時に支払う必要があります。特約金額が相場(ワンルームで3〜4万円)を大幅に超える場合は消費者契約法で無効になる可能性があります。
まず請求書の内訳を確認し、国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」と照らし合わせましょう。通常使用による経年劣化(壁紙の日焼け、フローリングの自然な擦り傷など)は貸主負担が原則です。納得できない場合は、①管理会社へ書面で根拠の説明を求める、②消費者ホットライン(188)に相談する、③少額訴訟を検討する、の順で対応するのが効果的です。
退去立会いでは、①事前に部屋全体を写真・動画で記録しておく(日付入り)、②入居時の写真がある場合は持参する、③口頭での確認だけでなく書面にサインを求められた場合は内容を慎重に確認する、④その場で精算書にサインしない(「持ち帰って検討します」と伝える)、⑤立会い担当者の名前と連絡先を確認する、の5点が重要です。
敷金は本来、家賃滞納や借主の故意・過失による損傷の修繕費に充てるための預り金です。通常使用による経年劣化の修繕費を敷金から差し引くことはガイドライン上認められていません。東京都の平均的な物件では、適正に精算すれば敷金の50〜80%程度が返還されるのが一般的です。ただし、ペット飼育や喫煙による汚損がある場合は借主負担分が増えます。
退去費用が高額になりやすいのは、①喫煙によるヤニ汚れ(壁紙全面張替え)、②ペットによる傷・臭い、③水回り(キッチン・浴室)の放置した汚れ、④無断で取り付けた設備の撤去、⑤鍵の紛失による全シリンダー交換の5パターンです。逆に、経年劣化による壁紙の日焼けや、画鋲穴、家具の設置跡などは通常損耗として貸主負担です。
国土交通省ガイドラインでは、通常のハウスクリーニング費用は貸主負担が原則です。ただし、賃貸借契約の特約で「退去時のハウスクリーニング費用は借主負担」と明記されている場合は有効となるケースが多いです(最高裁平成17年12月16日判決の基準による)。特約の有効要件は、①金額の明示、②借主の理解と合意、③客観的・合理的な理由の3つです。
3〜4月は不動産業界の繁忙期で、退去立会いや精算処理が混雑します。①退去通知は早め(2ヶ月前を推奨)に出す、②立会い日は平日を選ぶと管理会社側も丁寧に対応しやすい、③引越し業者も繁忙期で高額になるため早めに予約する、④退去後の鍵返却方法を事前に確認しておく、の4点に注意しましょう。繁忙期は精算が遅れがちなので、期限を書面で確認しておくと安心です。
入居時から備え付けの設備(エアコン・給湯器・コンロなど)の故障は、経年劣化であれば貸主負担です。耐用年数を超えた設備の交換費用を退去時に請求された場合は、減価償却済みであることを主張できます。エアコンの耐用年数は6年、給湯器は10年が目安です。ただし、借主の使い方が原因の故障(清掃を怠ったことによるカビなど)は借主負担になる場合があります。
本ページの情報は、以下の公的機関が公表する資料・ガイドラインに基づいています。
クロス(壁紙)張替え
800〜1,500円/㎡
ハウスクリーニング
20,000〜70,000円/戸
鍵交換
10,000〜25,000円/箇所
フローリング補修・張替え
8,000〜30,000円/箇所
クッションフロア張替え
2,000〜4,500円/㎡
カーペット張替え
3,000〜6,000円/㎡
畳表替え・交換
4,000〜8,000円/枚
襖・障子張替え
3,000〜6,000円/枚
エアコン清掃
8,000〜15,000円/台
キッチン清掃
15,000〜25,000円/式
浴室清掃
12,000〜20,000円/式
トイレ清掃
8,000〜15,000円/式
換気扇清掃
8,000〜15,000円/台
窓・サッシ清掃
5,000〜10,000円/箇所